妄想独身日記

明日目が覚めて、この生活がすべて夢だったとしたら。 晩婚アラフォー。あのまま独身だったら、のifの物語。 ここに記す内容は、登場する地名・固有名詞などすべてを含め虚構です。

もしあの頃、結婚していたら

もしあの頃結婚していたら、なんて思わないことはない。 希望の部署に異動になり、仕事が新鮮で面白く、若さと美しさに自負があった20代前半の自分は、文字通り怖いものなしだった。 友達の紹介で出会ったNとは、向こうの一目惚れでお付き合いが始まった。 …

アラフィフ独身の姿に未来の自分を見る

昨日の取引先とのランチミーティングは、出だし好調で。 100%納得いくものでは到底なかったにせよ、いい関係は築けたと思うし、最初にしてはまぁまぁな手応えだったかな、と。 これで今後も食っていこうと思うなら、こんなものではないだろう。 未だ独身の自…

孤独と闘う独身アラフォー

明日は、異動の内示と飲み会。 一番年上で独り身だと、飲み会が何より堪える。 後輩たちが気を遣って何にも触れないようにしてくれる感じは、今に始まったことではない。 今回もまた「言わないだけで相手がいそう」感を漂わせて、とにかく耐えるのだ。2時間…

おひとり様、女性専用宿に泊まる

約3年ぶりにこの女性専用旅館に泊まる。 1泊4万も払って一人で泊まりに来る独身女は、側からどう見えるのだろう。 5〜6人の若い女子グループの視線が気になる。 隣で大声でくっちゃべる品のない女でさえ、その話の内容から夫がいるようだ。 暖炉の間で座って…

マッチングアプリの結婚詐欺師

出会いはマッチングアプリだった。 彼とはメッセージのやり取りをし始めてすぐ意気投合し、まずは会ってみましょうということになった。 忘れもしない、年の瀬のことである。 札幌駅のスタバはかろうじて営業していて、私はソイラテを頼んだ。彼は普通のコー…

マッチングアプリ疲れ

アプリの41歳バツイチIさんと大通駅1番出口で待ち合わせをしている。 約束の時間ちょうどくらいに落ち合って、挨拶をする。 当たり障りのない会話をしながら、店までの道を歩く。 想像より若干背は低いけれど、服装や身なりの全体感は決して悪くない。 予約…

もう枯れたと思いたい結婚願望

YouTubeを見ながら、珍しく寝落ちしてしまっていたようだ。 土曜の午後5時。 また何か夢を見ていたような気がする。 桜の花びらが舞い散るどこか田舎の坂道を車で下っている。 自分は助手席に乗っていた。 運転手の顔は見えないが、何か会話をぽつぽつと交わ…

交わることのない縁

最も距離を保ちたかった同期との関係。 もう10年前、狭いアパートの一室で。 Yはイケメンなのに、昔から少し変わっていて、目立つ存在だった。 そしてなぜか私のことをひどく気に入り、時に小馬鹿にしては、時に口説いた。 いつしか二人だけでこっそり逢瀬を…

これは夢か現実か

とてつもなく長い夢を見ていたような気がする。 薄緑色のカーテンから差し込む陽の光が眩しい。 スマホを見ると、11:00。また眠りすぎてしまったようだ。 ぼんやりと霞がかった記憶の奥に、ふかふかのベッドの感触と、"誰か"の温もりが残る。 とても満たされ…